ニコニコ大会議2008について考えてみた。
各所で話題になっている、ニコニコ大会議2008について、色々と考えたこと、思ったことを書きます。
僕は現地に行ってもいないし、生放送も見ていません。動画はオープニングと「MAD 美人」だけ見た上での感想です。
- まずは、質問者に対するニコニコユーザーのコメントについて
「ひろゆきが質疑応答するとき、ステージの左右のスクリーンに、ストリーミング生中継してるニコ動画面が出てるんだよ、コメントとかもリアルタイムで表示されて。そんで、質問のときに、太ってる人が喋ったら、その人が見てる目の前で、『ピザwwwww』とか可哀想なことが流れてて」
「みんな最初笑い堪えてるんだけど、次第にゲラゲラ笑いになって、ひろゆきも笑ってて、俺もゲラゲラ笑っちゃったよ」
「あと、その次に頭の薄いおじさんが質問してて、画面には『ハゲwww』『更年期wwww』とかコメント流れてて、もうみんな笑いすぎてて質問何言ってるかわかんないほどだった」
カメラマンの意思で避けられるってコメントしてる人もいたけど、無理だろうね。
そのカメラマンは質問者を常に映すように指示されてる筈だからね。ならばスイッチャーがというと、それも難しい、質問者が質問してるのに
関係ないところ映してたらかなり不自然な映像になるはずだしね。生放送でなく録画ならうまく編集できたかもしれないけど、そもそも生放送だから
できた放送形態だったしね。
僕は、コメントに事前にフィルター設定すれば良かったんじゃないかと思った。
「ハゲ」、「デブ」など一般的なのと「ピザ」とかニコニコ的な誹謗中傷コメントを書こうとすると、「コメントできません」って表示させて
そのユーザーのコメントを一時的にロックするとか。
そういうことは技術的には可能なはずだし、事実、民主党の小沢代表の時、実際にそういうことしてたよね。
まあ、小沢代表の時は、ものすごい叩かれたけど、こういう一般の人がでてくる場でもそういう「配慮」があっても良かったんじゃない?
あと、これは生放送を見た人に聞きたいんだけど、「創価」とか「死ね」とかそういう中傷コメントは全く流れなかったのかな。
ニコニコではとくに関係なくても、こういうコメントをする輩がいるし、ましてや注目の生放送な訳だから、こういうコメントを
書く荒らしが出没しても全く不思議じゃないと思うんだ。
そういう中傷コメントが全く流れなかったとしたら、もしかしたら運営はそういう中傷コメだけはフィルタリングしてた可能性もあるよね、
でも、「デブ」とか「ハゲ」とかはフィルタリングしてなかったってことになる。これはおかしいんじゃない?あくまで僕の想像だけどね。
今回は、特に被害を訴えた人もいないみたいだから、良かったけど。(もしかしたらニコ厨が怖くて言えないだけかもしれない)
次からは参加希望ページに、
「このイベントでは、参加者が誹謗中傷コメントを受けることがあります。ご了承ください。」
と、大きく注意喚起する必要があるだろうね。もっともこれでも参加したいと思う人がどれぐらいいるか謎だけど。
あと、ニコニコが公式で大会議の映像を、オープニングしか流さないのは、肖像権の問題だけなのかね。僕には上記の中傷コメント問題を
運営側が明るみに出したくないようにも感じる。
- MAD全削除と「ニコニ・コモンズ」はセットで考えるべき
次はコレについて。
なにやら、ニコ厨の皆さんは、MAD削除がえらい気に入らないようだけど、僕は仕方ないんじゃないかなぁと思ってる。
MAD削除は完全に権利者の自由だし、それに従わない場合、ニコ動自身がつぶれるんじゃないかね、stage6のように。
そもそもMADは著作権的は限りなく黒に近いグレーで、権利者の「黙認」だけが、よりどころだったわけだ。
「黙認」なんてのは今にも崩れそうな石橋みたいなもんで、それこそViacom VS YouTubeみたいな法廷闘争になる可能性だってあるんだぜ。
ニワンゴなんてあっという間に潰されてしまうかもしれないんだよ
Youkuに引っ越すなんてのは論外だ。あそこはまさに中国の海賊版マーケットみたいなもんだよ。MADは海賊版じゃないんだぜ?。
そこで、「ニコニ・コモンズ」なわけだ、ここに登録されてる素材を使えば、著作権的にはい完全にクリアなわけだ、
こんな素晴らしいことってあるかね。
もちろん「ニコニコ・コモンズ」がどれぐらいうまく機能するかは、かなり未知数だ。
クソみたいな素材しかなくて、機能不全に陥る可能性も十分にある。けど、僕は期待してる。
あと、これは僕の勝手な考えかもしれないけど、ニコ動が積極的に権利者の要請に応え、MADを削除することによって、
それでも尚消えないMADに対する「黙認」の有効性が増すんじゃないかということ。
これは限りなく黒に近いグレーがすこーしグレーっぽくなるぐらいの効果しかないけども、それでも少しは違うんじゃないかね。
已然として危険性は含んでることに十分注意する必要はあるけどね。
いずれにせよ、今回のニコニコ大会議で、暗雲立ちこめるニコ動に、一つの動画サイトとしての可能性が見えてきた気がするよ。
「ニコニ・コモンズ」がスタートする8月中旬が楽しみ。